アプリづくりの話
自分の声を聞いて、もう一度練習するまで — HearMyVoiceの機能ができるまで
録音してすぐに聞き返す。その流れが、もう少し楽になればいい。そんな思いから始まったHearMyVoiceに、練習を止めずに続けるための機能を一つずつ加えてきた話です。
こんにちは。今日は、私が作った声の練習アプリ、HearMyVoiceを紹介したいと思います。
ある日、自分の声を練習していて、こんなことを思いました。
録音してすぐに聞き返す流れが、もう少し楽になればいいな。
普通の録音アプリも便利ですが、私は、自分の声を聞いてからもう一度録音するまでを、できるだけ短くしたいと思っていました。さっきどう話したのかを覚えているうちに聞き返して、気づいたことを次の録音ですぐ試せるように。
そうして、すぐに振り返れることを目標に開発を始めました。
練習のたびに整理しなくてもいいように
ただ、録音して聞く機能だけでは、少し物足りなく感じました。
練習を続けると、録音が増えていきます。後で聞き返したくなっても、何を練習した録音なのか分かりにくくなるかもしれません。そこで、録音を分類し、タグを付ける機能を作りました。
でも、録音するたびに分類やタグを手で付けるのでは、練習の流れが止まってしまいそうです。ほんの少しの作業でも、皆さんの練習を邪魔したくありませんでした。
そこで加えたのが、プリセットです。
よく使う分類やタグをあらかじめ設定しておくと、録音時に適用されます。練習中は練習に集中し、後で振り返るときには、必要な録音をまとめて見つけられるようにしました。
声と一緒に、そのときの気づきも
録音の名前も変更できるようにしました。名前を見れば、どんな練習をしたのか思い出せるといいなと思ったからです。
さらに、録音ごとのメモも加えました。すぐに聞いて録り直すことも大切ですが、練習中に感じたことを残しておくのも役に立つと思いました。
「文の終わりで声の力が抜けてしまった」
「ここはもう少しゆっくり話してみよう」
そんなメモを録音に添えておけば、時間がたってから聞き返しても、そのときの課題や次に練習したいことを一緒に思い出せます。
スマートフォン一つで練習するとき
次に考えたのは、手にスマートフォンだけを持って練習する場面でした。
読みたい台本や、繰り返し練習したい文があるかもしれません。今日録音する内容を、先に書いておきたいこともあるでしょう。そこで、録音ごとのメモとは別に、練習する内容を書いておくメモも作りました。
このメモはメイン画面に表示でき、不要なときは設定で隠せます。それぞれの練習方法に合わせて選べるようにしたかったのです。
メモが長くなる場合も考えました。ホールドリピートでは、録音ボタンを押している間に録音します。そのまま同じ手で長いメモをスクロールするのは、難しいかもしれません。
そこで、録音ボタンを押したまま上下に動かすと、メモをスクロールできるようにしました。持ち替えたり、ボタンから指を離したりせずに、長い文章を読みながら練習を続けられます。
一緒に聞きたい音があるなら
練習中、背景の音を聞きながら話したいことも、まねしてみたい声を流しておきたいこともあると思います。
そこで、伴奏機能も用意しました。
読み込んだ音声や録音を選ぶと、それを聞きながら自分の声を録音できます。背景音や参考にしたい声と一緒に練習するときに使えます。
前の自分の声と、今の自分の声
録音が増えると、以前の声と今の声を比べてみたくなります。そこで、複数の録音を選んで聞ける比較機能を作りました。
同じ文をどのように違って話したか、練習を重ねて何が変わったかを、自分の耳で確かめられます。
録音履歴では、さまざまなフィルターを使って目的の録音を探せます。プリセットで付けておいた分類やタグも、ここで役立ちます。
録音が増えても、もう一度聞きたい練習を手軽に見つけられるようにしました。
先に聞いて、自分の声でまねしてみる
最近は、聞いてまねする練習機能も追加しました。
伴奏機能が、音声を聞きながら同時に録音する仕組みなのに対して、こちらは先にお手本を聞き、同じ長さの時間で自分も話す仕組みです。
話し終えると、お手本と自分の声を聞き比べる画面が出ます。ワンタップで聞く対象を切り替えられるようにし、繰り返し聞く機能も加えました。
比較画面でリピート再生をオンにすれば、二つの声をじっくり比べられます。オフのままなら、お手本を聞く → まねして話す → 自分の録音を聞くという流れで、練習が続きます。
後からも一緒に見つけられるように、この方法で作った録音には、お手本の音声を紐付けました。
ときには、続けてきた練習を振り返る
最後に、統計機能もあります。
最初から必ず入れようと思っていた機能ではありません。ただ、ときどき自分がどれくらい練習したのか、見てみたい方もいるだろうと思いました。
毎回確認しなくても、ふと気になったときに、それまでの練習を振り返れるといいなと思ったのです。
皆さんの練習のそばで
このアプリを作る間、ずっと考えていたのは、練習している時間の邪魔をしないことでした。
録音して、聞いて、もう一度試す。その流れが少し楽になればと思っています。そして、自分の声を知り、目指す声に近づく助けになればうれしいです。
使ってみて感じたことや、欲しい機能があれば、メールで教えてください。皆さんの声を聞きながら、これからも少しずつ改善していきます。
Mac版にも、さらに多くの機能を準備しています。これからの姿も楽しみにしていただければと思います。